2017年 08月 23日
人気ユーチューバー・ヒカル“売り逃げ”に専門家が詐欺罪の可能性を指摘
c 文春オンライン 渦中のヒカル氏(同氏のツイッターより)
「今回のケースは優待示唆が故意だったか否かが重要になります。ヒカルさんは優待示唆に関してスタッフのミスである旨の説明をしていますが、この反論が認められるかには疑問があります。被害額もそれなりになるので裁判になってもおかしくありません」(久保田氏)
テキヤのクジに当たりが入っているかを検証した動画で有名になり、自身のユーチューブチャンネルの登録者が260万人を超える人気ユーチューバー・ヒカル氏。今回の騒動の舞台となったVALUでは、個人を株式会社に見立て、会社の株式のように個人が「VA」と呼ばれる“株”を発行し、仮想通貨ビットコインを使って売買することができる。
8月10日、ヒカル氏は役員を務めるユーチューバー事務所「NextStage」のメンバーらと共にVALUへ“上場”。ツイッターやVALUの掲示板で、〈明日からvalu(バリュー)で動き出す予定!〉〈VALU保有者限定のオフ会orセミナー等をやる予定にしています〉などと、優待を示唆する内容を告知した。
ヒカル氏のVAはすぐに高騰した。しかし、ストップ高になった15日、ヒカル氏らは保有する自身のVAを全て売却。数千万円の利益を得ることになったが、高値で“売り逃げ”したヒカル氏に批判が集中した。当初は強気の姿勢を見せていたヒカル氏も16日にはVAを最高値で買い戻すことを発表し、インサイダーではないことと、優待を設定するとは言っていないことを強調した。
今回の件について、麻生太郎財務・金融相も記者会見で「消費者保護と新しいものを育てることの両方を考える必要がある」と述べており、事態の推移に注目が集まっている。
詳細は本日8月23日発売の「週刊文春」で報じる。